Google AdSense

2013年6月30日日曜日

『新しい市場のつくりかた』(著:三宅秀道さん)


三宅秀道さんの『新しい市場のつくりかた〜明日のための「余談の多い」経営学〜』。
これまで三宅秀道さんの講演を3回拝聴させていただきながらも、本書を読むスピードが追いつかず、ようやく読了。
#三宅さん、すみません...。




「問題の発明」、この一言に集約される一冊でした。
問題の“発見”でなく、問題の“発明”。そこに存在しないことを問題として定義するのだから、発見でなく、発明。

ライフスタイルマーケティングが心情の僕としては、商品を提供しているのではなく、商品を手段としてライフスタイルを提供しているというコダワリを持ちつつ、これまでコミュニケーション開発という“志事”に携わってきました。
急激なスマホシフトなどの環境変化により、短期的な結果を求められる最近、スペック議論ばかりの会社生活に嫌悪感を抱いていたのも事実なのですが、本書を通じて、改めて自分の進む道が見えてきました。三宅さん、ありがとうございます♪

三宅さんが講演の最後に仰る言葉「知らない人と最後に友だちになったのはいつですか?」。
先日も企業間フューチャーセンターのBLOGに書いたのですが、上記の言葉が、今の僕の拠り所。多様性を通じて見えなかった問題を発見、いや、発明。自分では解決できない問題も、その人的ネットワークを通じてCo-Creationして解決。きっと未来は明るいはず!

------------------
企業間フューチャーセンター
「よりオープンに、よりコラボレーティブに」リレーコラムより

Future Innovation Cafeという場で、SHAREの先にあるCo-Creationを見つけたように、「よりオープンに、よりコラボレーティブに」の先に「ソーシャル・イノベーション」を見つけ、実現し始めている最近。企業間フューチャーセンターの活動を通じて繋がった方々と共に、社会課題を解決し、Wow!な社会を創出できる喜び。makeするからこそのメーカー。スマホやケータイだけでなく、社会さえもmakeできる可能性があることに、メーカーに勤務する一人として新たな喜びを感じている最近です。
いや、自分自身を Re: make していることが一番うれしいのかな♪
------------------



<気になった内容>

●用途の設計・開発。世界に今までになかった新しい文化やライフスタイルを開発するということ。
●市場を生き物に例えると、文化は発生論、技術は育成論。「発生」は一瞬。
新しい市場をつくるのは、新しい暮らし方、つまり、文化であって新しい技術ではない。何よりもまず「新しい問題の開発(発明)」、これこそが新しい文化の開発の出発点。
●商品に価値をもたせるのは、どこまでいっても、やはり主観。
●世の中にない風習を前提とする商品開発に一番の前提となる資源は、技術でも資金でもなく、未確定の世界に挑戦する心の勇気。
知らない人と最後に友だちになったのはいつですか?
●新しいコンセプトを実体化する際には、実際の職位・権限に関わらず、担当者が問題の設定から解決手段の決定まで、一貫した意思決定ができる立場でないと中途半端になってしまう。
消費者が消費するのは、あくまでも「暮らし」であって、商品そのものではない。
●工業化→ファッション化→ブランド化、という流れ。
●マーケティングリサーチの発達により、平均的なニーズを把握できるようになった結果、「落とし所」がみんな似てきてしまった。
●私たちは何を知らないかさえ知らない、ということに誠実に向き合うこと。
ハプニングの可能性を増やすためのオープンイノベーション。意図せざるコミュニケーション。


<構成>

第1章 さよなら技術神話
第2章 新しい「文化」を開発する
第3章 「問題」そのものを開発する
第4章 独自技術なんていらない
第5章 組織という病
第6章 「現場の本社主義」宣言
第7章 価値のエコシステムをデザインせよ
第8章 ステータスと仲間をつくれ
第9章 ビジネスの外側に目を向けよ
第10章 地域コミュニティにおける商品開発
終章 希望はどちらにあるか




0 件のコメント:

コメントを投稿