毎年、チャレンジプロジェクトでお世話になっている日本マーケティング協会 竹中雄三さんの著書『笑うマーケティング』。
マーケティングを生業にする身として、改めて、竹中さんの懐の深さを痛感する一冊です。
枠にはまらず、様々な視点から生活者を洞察するには、枠にはまらない姿勢、つまり、著書のタイトルにあるように「笑う」姿勢が大切だと気づかせてくれます。だって、人の気持ちや行動って一筋縄では分析&説明できないし、そんな時は「答えが見つからなくて、ごめんなさい。」と笑って言えるくらいの度量も大切。笑うことで、日常の自分に戻れて、分析対象とする人に対して「そうそう!」という共通項、いや、共感項(!?)が見つかり、それが一つの答えであったりします。
そう、答えは身近にあるんですよね。
その答えは不変でなく、多様でもあるし、だから、単一解にならないことを笑って説明するしかないです。
笑えるマーケティング集というか、枠にはまらないマーケティング集。
●アイ語るコミュニケーション「AIDMAでなく、愛土間。」
必ずしも同じステップを踏む必要はないですね。法則は永遠でないし。
AIDMAやAISASに続き、SIPSという消費行動モデルも提唱されましたし。
<AIDMA>
A: Attention(注意)
I: Interest(関心)
D: Desire(欲求)
M: Memory(記憶)
A: Action(行動)
見そめる→好きなタイプだ→会いたくてたまらない→忘れられない→求愛する
<愛土間 (EYDMA)>
農作業の僅かな隙に土間で。
アイコンタクト→デザイア→メイクラブ
●明日の答えは帰納にある 「帰納は連鎖する。帰納、今日、明日。」
高級ホテルで「当ホテルではチェックアウト時にビデオ確認の視聴は致しません。」と、ビデオ横に説明書。にも関わらず、チェックアウト時にフロントの女性が伝票を確認しながら、お客様をチラッと見る。口頭では確認しなくても、冷たい視線ビーム。「やっぱり、男性はエッチなのね。」という帰納話法。
帰納法による「当ホテルではチェックアウト時にビデオ確認の視聴は致しません。」という説明という上から目線が、そもそも生活者のモチベーションを下げ、最後に、フロントの女性による追い打ち。
やってはいけないことを叩き込んでくれた事例でした。この事例は忘れません。
●法則の法則 「神田うの、の法則」
すっごく忘れっぽいんです、僕。そもそも覚えようともしていないとも言われます。
こんな僕でも忘れない法則の法則です!
「神田うの、の法則」
右脳の働きは、直感や創造性、空間認識、音楽、イメージなど。
勘は右脳。勘だ、右脳。神田うの。
他にも、「友情インフレの法則」、「大きな鞄の法則」、「稽古事の法則」。
第3章「見出すマーケティング」以降は、後日。
笑うマーケティング/竹中 雄三
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